甥っ子来る
妹親子が里帰りしてきた。甥っ子は4ヶ月。にしてはかなり大きくなっているらしい。顔つきも赤ちゃんの次の段階に入っているような気もする。そして既にウーアーウーアーと懸命になにやらしゃべっている。見慣れない大人達にもかなり友好的だ。更にはツボにはまれば爆笑もする。おもしれ~、そしてかわいい~。
爆笑もするとなれば、皆の心は一つだ。この子を爆笑させたい‥‥。
立ち替わり独自のやりかたで挑む。発声型、アクション型、出没型、反則型など皆必死だ。私も普段誰にも見せないようなテンションで挑むのであった。
ブレたとき
仕事が一段落して茫然としていた。2週間近くテレビ欄だけ見て、開きもしなかった新聞をひと通りめくって済んだことにする。この2週間で頭ん中がだいぶブレてしまったから、待機中の今日は立ち止まってみようと思う。坂口安吾の『青鬼の褌を洗う女』を読むことにする。安吾の『青鬼の褌を洗う女』は神聖なものだから、寝る前のモーローとした状態でいいかげんに読むのではなく、椅子に腰掛けて姿勢を正して読みたいと思う。安吾は全てを突き放す冷酷さと全てを受け止める温かさがあるけれども、結局は温かい。あるがままだよと言ってくれる。同じ本を繰り返し読むということをほとんどしない私にとっては珍しく数回読んでいる。けれども最後に読んだのはおそらく10年近く前だし、細かいディティールなどほとんど憶えていなく意外と新鮮なところがお得だ。
よい映画を観終わったときのような温かいものに包まれる。何回読んでも。恋愛小説としても素敵すぎる。それにしてもこの温かい余韻を残す結びの部分。虎の皮の褌を洗う女と、調子外れの胴間声の青鬼。改めて、鬼は虎のパンツではなく、褌なんだなと装着された形状を確認してみたりする。映像化したら絶対に感動的には成り得ない画だと思うから、絶対に映画化とかしないで欲しいと思う。だがしかし、この結びの部分がもっとも素敵なワンシーンなのであるのだけれど。
カツ重 ソースカツ丼のこと
はじめにお断りしておくが、この写真はもちろんソースカツ丼ではない。
さて、今までカツを揚げるときの下ごしらえとして、肉を入念に叩いていたのだけれど、それがそうじゃないんだということを最近知った。入念にやるのは叩くのではなく筋切りであるということを‥‥。そういえばいつもそれほど大きくもない豚ロースが思いのほか巨大になって一瞬嬉しくなるも、最初の一口で肉が薄く伸びただけだったのだということに気づき、もしかして失敗しているんではないかと思いつつも、家で揚げたカツは旨いに決まっているのだと自分に言い聞かせて無理矢理納得していた感があった。
そしてその筋切り技を試すべく、カツを揚げてソースカツ丼にした。昔はこの甘辛仕立てのソースにからめたカツのことを“ソースカツ”などというとは知らず、実家ではこれを“カツ重”と呼んでいた。卵でとじたオーソドックスなやつを“カツ丼”。こども心に、なぜ味付けや風貌が全く違うトンカツ料理を、料理の内容で名前を付けるのではなく、器の名前を持ってくるのかということに疑問を感じ、いまいちスカッとしなかったのを憶えている。
筋切りカツは美味かったと思う。ハムの様に伸びてなかった。柔らかくてジューシーだったかもしれない。夫も満足げだったのでたぶんうまくいったんだと思う。写真の物体は、カツの衣で使った材料の残りで作ったサーターアンダギーみたいなモノである。
広告業界武勇伝拝聴
id=Nagano(アイディ・ナガノ)の勉強会に参加する。今回は東京の大手広告代理店に勤務するクリエイティブディレクターのフジノケン氏のお話であった。氏の携わった福島県の広告キャンペーンの案件を事例として、最初のコンセプトのアイデアから始まって、メインビジュアルに決めた野口英世の髪型が福島県地図の形に似ていることに着眼しての、ビジュアルをアイコン化したこと。それによってイモづる式にいろいろな展開に及んだことなど、ひとつの仕事が意外な広がりを生んだ経緯を順を追って話された。 クスッと顔がゆるんでしまうようなアイデアにも現れているが、話っぷりからも、仕事楽しんでやっていらっしゃるのだなぁというのが伝わってきてすごくよかった。「楽しんでやれば自ずと良い結果がでる」。時々思い出したいと思う。
顔面打つ
前歯が欠けたり顔面を打ったりと、相当な荒くれ者のような印象を与えているかもしれないがそうではない。
スキーをしていて転倒し、顔面着地した。この顔面着地をする転び方というのは決まっている。両足のスキーがはずれて正面へ向かってダイブ後、顔面着地でそのまま数メートルズルズルズルと下山する。転倒する前のスピードが速ければ速いほどダイブの飛距離は長いと思われる。今回は中の上くらいの傾斜でのダイブだったので、けっこう飛距離が出たと思う。置き去りにされたスキー板から、我にかえって起きあがったところの距離は8mくらい。もうちょっとで10いったな。
鼻の下が打った衝撃と摩擦により猛烈にジンジンしている。血は出ていないようだが、そうだ歯!前歯のあそこは大丈夫だったか。大丈夫だった。それは幸いだったが、その他顎やら腕やらあちこち痛く、無性にムカムカし出して何もかもがイヤになり、いわゆるクサってしばらく動かなかった。20歳そこそこの頃にも同じように顔面着地をして、鼻の下から血まで出したというのに「大丈夫です!!」などとハキハキとした口調で、私意外と根性あるのよ的にアピールし、雪をはらいもせず数秒後には立ち上がってピューーッと滑り出したもんだが、今となっては‥‥。この惨事に人に良く思われようとかそんな余裕はない。相手は夫だし。その後、クサった気分も盛り返して足がヘナヘナになるまで滑ってスキー場を後にするのであった。
そしてその夜、仕事の打ち合わせがあったのだが、その最中、柿の種をボリボリやっていたときだ、あの前歯の補修部分が、ペキッととれた‥‥。
前歯欠ける
イチゴを食べていたら歯が欠けた。イチゴの種にしちゃあデカい異物が混入しているなぁと、ぺっぺと出してみると2mm角ほどの歯の破片であった。イチゴを食べたくらいで欠けるなんておかしな話なんだが、年末くらいからその前歯の先端が、冷たい飲み物などに異様にしみたりして予兆はあったので、なんかしらヒビが入っていたのだと思う。今考えると憶測ではあるが、昨年おやつとしてブームになっていた姫タラの干物が仇になったのではないかと思われる。
2mm角だからそれほど大きくはないんだが、やはり前歯が欠けているというのはまぬけだ。貧相な顔立ちにもなる。家族からは、針金をギリギリ噛んだんだろうとか、歯の破片を歯医者に持って行く際に、破片を外部の衝撃から守るために”たくあん”に刺して行けとか、やいやい言われた上に、心配そうに前歯を出して手鏡を覗き込む姿を撮影されたりもした。みんなひどいよ。
そして近頃ようやく見つけた信頼できる歯医者に駆け込んだわけだが、診察台に座って、先生がやってきて「痛みはありますか?」と聞かれ、ないので「ないです」と答えると「じゃあ補修だけでいいね」と言ったら早速ギュイーーンとやり出して3分くらいで「口ゆすいでください」で手鏡を持たされて見たら前歯は復元されていた‥‥。超驚く。そんな簡単に治るもんなんだろうか?歯医者に入ってから5分後に治療完了で出てくるって普通ないだろう。
得体の知れないものではあるが
仕事先の某氏との電話の中で「CSS」について話題になった際、脳のどこかが手に指令を出して書き記した。決して話上の空で描いたものではないので誤解しないで欲しい。頭の中は至って真剣に、そして受話器から聞こえてくる声に集中していたはずだ。だから、私の意識とは隔離された、脳のどこかがやったことであると思う。
CSS、確かに得体の知れないものではあるが、なぜこんな形になったのか。毛のようなモノも生えている‥‥。