2006.03.05
カツ重 ソースカツ丼のこと
はじめにお断りしておくが、この写真はもちろんソースカツ丼ではない。
さて、今までカツを揚げるときの下ごしらえとして、肉を入念に叩いていたのだけれど、それがそうじゃないんだということを最近知った。入念にやるのは叩くのではなく筋切りであるということを‥‥。そういえばいつもそれほど大きくもない豚ロースが思いのほか巨大になって一瞬嬉しくなるも、最初の一口で肉が薄く伸びただけだったのだということに気づき、もしかして失敗しているんではないかと思いつつも、家で揚げたカツは旨いに決まっているのだと自分に言い聞かせて無理矢理納得していた感があった。
そしてその筋切り技を試すべく、カツを揚げてソースカツ丼にした。昔はこの甘辛仕立てのソースにからめたカツのことを“ソースカツ”などというとは知らず、実家ではこれを“カツ重”と呼んでいた。卵でとじたオーソドックスなやつを“カツ丼”。こども心に、なぜ味付けや風貌が全く違うトンカツ料理を、料理の内容で名前を付けるのではなく、器の名前を持ってくるのかということに疑問を感じ、いまいちスカッとしなかったのを憶えている。
筋切りカツは美味かったと思う。ハムの様に伸びてなかった。柔らかくてジューシーだったかもしれない。夫も満足げだったのでたぶんうまくいったんだと思う。写真の物体は、カツの衣で使った材料の残りで作ったサーターアンダギーみたいなモノである。