志賀高原で滑る
志賀高原でスキー。これまでの人生で2回か3回くらいの記憶しかないし、最後に熊ノ湯で滑った記憶が20年くらい前かもしれない。それにしても、20年くらい前が子供でなかったというのがなんか・・・
ここ何年も専ら「山田牧場」と北志賀の「よませ」という二つのスキー場を交互にテロテロと滑るばかりで、山田牧場の写真も毎年毎年同じような写真ばかりがたまるばかり。
それで予てから冬の志賀高原の上の方はどうなっているのかと興味があったので、おもいきって高いリフト券代を払って志賀高原のスキー場に行くことになった。
できるだけ高いところということで横手山に朝一で行った。紅葉シーズンなどは観光客で恐ろしく混んでいるところ。混雑がイヤだから行ったことがなかった。
リフトを乗り継いで頂上に向かう。
やたらと時間がかかったが、リフトからの景色は山田牧場の箱庭的なかわいらしい森の風景と違い、もうデーーン!としたいかにもおやじ好きのする壮大な森の風景だった。
リフトもやたらと高い位置を行く。壮大な森の上空を生身でぶら下がっている感じがする。頂上からの凍てついた風がビュービュー吹き下ろしてきて凍るように寒い。
道路の上を行くゾーンもあり、下に網が張ってあるエリアなど「もしここで落ちたら‥‥恥ずかしい!!」などといろいろ妄想できて更に恐怖心がかきたてられる。
リフトのとなりに乗っているツレは、大はしゃぎでリュックからカメラを取り出しておやじショットを撮りまくっている。
そうやって天空の生身のリフト上で、リュックから物を出し入れしたりなどゴソゴソ動き回っているのを見ているだけでも怖い。しかも壮大な眺望の景色を見たいと思って横を向いたところで夫が障害物となって何も見えないではないか。
怖いからあまり動きたくなかったが、なんとか後ろを向いて振り向きざまにチラ見が精一杯。
横手山の頂上は背の低い杉林の杉が、もうちょっとでスノーモンスターという体で立ち並んでいる。というか背の低い杉ではなくて、実際は雪が積もって頭の方だけ出ているのかもしれない。
渋峠エリアへの連絡通路はその頭の出た杉林の間を抜けて行く。もっとしっかり雪が降った翌日に来たかった。
渋峠と横手山でしばらく滑っていたのだけれど、自分達の体力と技量に丁度良いゲレンデがあまりなく午後は違うスキー場に車で移動しようということになった。ゲレンデマップで見たところ最も広そうな焼額山に行くことにした。
スキー場のハシゴだなんていかにも志賀高原という感じでちょっと遊び人になったような気分になる。
ゴンドラに乗って頂上まで登り、一気に下まで滑る。しかしながらいかんせん午後となってはもう体力が続かない。少しでもこぶができている斜面にぶちあたると足がヘロヘロになる。息切れがして長距離を滑り続けられない。今やもう一日中滑るというのは無理なのだね。
遊び人になったような錯覚をしていたが、リフト券代の元を取ろうなどとスキー場をハシゴして、更に足がヘロヘロになるまで滑るというのは遊び人ではないのではないか・・・