2007.01.13
女だらけの共同生活
こちらは共同生活のオバちゃん情報で仕入れた『ごまめと松の実をオリーブ油で煎るヤツ』のアレンジで『ごまめとピーナッツをオリーブ油で煎るヤツ』。
さて、修行していたわけではないが、断食道場でもない。じっくり読書でもしてリフレッシュしてやろうと決め込んだが、同室のオバちゃん達がそうはさせてくれなかった。
活字は確かに追っているが、耳からは大音声で交わされるオバちゃん達の話が入ってくる。追っている活字は何が書いてあるかさっぱりわからないので、頭の中は意外と面白いオバちゃん達のバカ話の比率が圧倒的になる。本の上澄みをすくうように活字を追う。物静かに読書をしている人間を演じているが、実はオバちゃん達の話をしっかり聞いている。不覚にもニヤッと笑ってしまったのが見つかろうものなら「あんたもためになるから聞いといた方がいいよ!」などと巻き込まれる。
オバちゃんのすごいところは、相手と向き合っていなくても話ができることだ。仕切られた空間で各々違うことをしながら会話ができるだろう。カーテン越しに、いきなり話しかけて来る。もし誰もいなかったり、誰も返事をくれなかったりしたら‥‥恥ずかしいだろう。
昔、野沢温泉の共同浴場に入った際、男湯から「母さんあがるよう。」とおじさんの声がして、女湯からおばさんが「はいよう。」と答えていたのを目にして身も心も芯から温まったものだなぁ‥‥。イヤそうじゃない。それとは違う。
オバちゃんは失敗を恐れない。車がビュンビュン行き交う道路も、全く左右確認せず渡る。オバちゃんは特攻隊だ。オバちゃんはワイルドだ。そして『渡鬼(わたおに)』が好きだ。