2009.05.25
国宝 松本城 社会見学の記憶
4月、松本城に花見に行った。あの日珍しく松本城の中に入ってみた。中に入ったのは小学5年の遠足というかバス遠足というか社会見学で入った以来ぶりだった。記憶に残る急な階段と四角い窓。窓に切り取られた満開の桜や庭や人の縮図など、高みからの眺めが楽しい。特別な感じがする。
小学5年の社会見学、松本城で最も印象に残っていることは、観光客の中に混じっていたアベックのこと。
オレンジのつなぎのペアルックで手をつないで歩いていた。80年代初期の頃である。信州の田舎の観光地で青い運動着の遠足児童の集団の中にオレンジは異様に目立つ。しかも松本よりもっとド田舎からやってきた児童たちであるからして、つなぎのペアルックでソバージュみたいな人間など見たことがない。行くとこ行くとこオレンジがチラチラして気になってしまう。しまいにはベンチでだっこ座りで抱き合っていた。あれはもう高丘小学校5年の児童全員に衝撃を与えたであろうセンセーショナルな事件であった。エロかった。
後日、先生が撮ったスナップ写真が廊下に張り出されたのだが、ほとんどの写真の隅に、あのオレンジのカップルの様子が確認された。国宝 松本城 社会見学の記憶。