銀座ら辺をウロウロ
先々週の土曜日に父と母と3人で、出産を控えて自宅安静中の妹の見舞いも兼ね、弟の個展を見に行った。父と母は弟の個展を見た後、妹の家で一服したらトンボ返りで長野に帰って行った。私は妹一家のお手伝いが少しでもできればと、残留して数日滞在した。
子どもがいる家庭の凄まじさたるや・・・オラには務まらねえ・・・と思った。
滞在中、チビちゃんが保育園に行っている間に、気になる写真展など見に外出した。
銀座駅周辺を歩いて移動できる感じでギャラリーをぶらりと。
というか最初に行った森山大道展のギャラリーのビルがよくわからなく、同じ場所をグルグルグルグル回った。ぶらぶらなんてもんじゃない、必死だ。
森山大道写真展は、82年に発表された写真集『光と影』が今年、新書版として復刻されたらしく、その出版記念に開かれたようだった。『光と影』収録作品に、未発表作品も加えての展示の模様。
モノクロのギラギラした作品はただならぬ空気感で、ズキズキと刺してくる。ギラリと眩しいしクラクラした。こうしちゃいられないと何か迫り来る感じがした。
次のギャラリーに向かう途中、弟展がやっているINAXギャラリーの前に通りかかったので、ついでにもう一回覗いてみた。森山大道氏の男気あふれる写真を観た直後、弟の写真はなんと優しいのだろう。何か掻き立てられていた心がフワッとした。このリセット感はいいことなのか良くないことなのか・・・
さて次っ。
ソフィー・リケット(Sophy Rickett)というイギリスの作家の写真と映像の作品展。
闇夜の中のわずかな光に浮かび上がる何らかを切り取っている。ジワジワと焼き付いた何らかのモノが物静かに写っている。幻想的な写真だった。写真集が欲しい。
最後にムーミン展がやっている大丸ミュージアムへ。今まで見てきたギャラリーと違い、作品の点数が尋常でなかった。人も多い。夕飯を作らねばならんので4時までには帰らなければならない。これをうっかりのほほんと見ていたら間に合わなくなるぞと、じっくりとコメントを読みながら鑑賞する人達や、イチャイチャと鑑賞するカップルの後ろを早足で見て回る。虫食い状態で順路全く無視であった。
それにしてもかわいい~、トーベ・ヤンソンの絵。ムーミンのキャラの原型はヤンソンの落書き的なものから始まったようなことが書いてあったと思う。雑誌か何かの挿絵のどこかに、なにかっつーとあのムーミン的なキャラがものすごくちっちゃく入っている。イラストレーターのこの遊び心。
イラストレーターを生業としている友人のことを思った。仕事のイラストのラフを描いている紙の端っこに落書き。あんな感じかい。
全くもったいなかったが走るように全作品を見てギャラリーを出てきた。
スーパーで食材を買って4時に滑り込み。