2006.09.24
塩焼き以外の秋刀魚料理をば
もう一週間以上も前のことだが、新鮮な冷凍秋刀魚を大量にいただいた。身がプリプリしていてデカイやつを。塩焼きにして2回食べたがまだ3尾も残っている。これだけ秋刀魚があるのに全部塩焼きにして食うというのも何なので、ちょうどいつか作ってやろうと新聞から切り抜いておいたレシピ「秋刀魚のつみれ汁」を作ってみることにした。
秋刀魚を三枚におろす‥‥たぶん生まれてこのかた3回目くらい‥‥おろした身に骨がめちゃめちゃ付いてるじゃないか‥‥小骨も大量に付いているがどうだろう。よくわからないので万全を尽くす方向で、身をぐちゃぐちゃにしつつ骨を一本残らず取り除く。どうせたたくんだからいいよね。そう自分を許しながらも時間はどんどん過ぎてゆき、たたき終わって1時間。ああもう腐ったな、と思う。せっかくいただいた天の恵みを、私のチャレンジ精神の欲求を満たしたいがために犠牲にしてしまったか‥‥いつも素敵な食材を分けてくださる御義姉様、ごめんなさい。こんなことならワンパターンて言われたっていい。塩焼きにしときゃ良かったかもな。そう思う。
でもな、ここまできたら最後まで作るしかないんだ。腐ってるかもしれないがネチネチしたつみれを丹念にスプーンで鍋に落としてゆく。腐ってるかもしれないが旨そう。腐ってるかもしれないが「秋刀魚のつみれ汁」は完成した。そうだ、やりとげることに意義があるのだよ。
‥‥結果的に「秋刀魚のつみれ汁」は大成功であった。腐ってなかった。フワフワのプリプリのつみれ。時折身の表面のつるっとした食感が挟み込まれ、秋刀魚の刺身を連想する。そして秋刀魚のいい出汁が溶け出した濃厚なおつゆ。自分で言うのも何だが申し分ないかもよ。いろいろあっただけにとても感動した。ある秋の夕飯。